コーチの最大の武器は質問です。
コーチは質問によってクライエントの
持っているけど使っていない
知っているけど忘れている
できるけれど実行していない
そんなもろもろを引き出すサポートをすることができます。
「なるほど! クライエントのサポートのためにコーチが知りたいことを質問するのね」
・・・ちょっと違います。
知りたいことを教えてもらうためのいわゆる質問。単純な5W1Hの質問と、コーチが使う “質問”とは似て非なるものなのです。
クライエントの状況やコーチングの展開によって、
コーチは“質問”に様々な性質を持たせることができます。
まあ、コーチングに限定しなくても“質問”には様々な性質がありますよね・・・。
え、分からない? こんなに丁寧に説明しているのにどうして分からないんですか?
うそうそ、ごめんなさい。
上の文章、質問形だけど質問してませんよね? 決して分からない理由が知りたいわけではない。発話者が伝えたいメッセージは「あなたは物わかりが悪い」といったところでしょうか。
これはよろしくない例ですが、“質問”に性質を持たせるという意味の単純な説明です。
クライエントを
「かつて似たような状況にどのように対処しましたか?」過去に連れて行ったり、
「解決したらどうなっていると思いますか?」未来に連れて行ったり、
「最初にできることは何ですか?」行動に導いたり、
「何があなたを止めているんでしょう」障害をクライエントから引き離したり、
「もしあなたがそうしたら何が起きるんでしょうか」本人も気づいていない恐れに気づかせたり、
とコーチは修業を積んだ「質問の魔術師」でありたいものです。
が、“質問”にパワーを与える要素は目に見えない、音に聞こえない部分にあります。そのパワーを備えた“質問”がクライエントによい作用をするはずです。
ここに挙げた5つの質問例文にもその仕掛けがしてあるのですが・・・。この話題はおいおい。
今回の私の結論。