ガンバレばガンバルほどできないものが睡眠とリラックスだという。
同じように、「よーし、セルフ2を働かせるぞ~!」と意気込んでみても何も起こらないだろう。
「よーし、セルフ2を・・・」という試みこそまさにセルフ1の仕事だからだ。
セルフ2を働かすには、「セルフ2を働かす」という意図を捨てなくてはならない。
禅問答である。
だがしかし、あなたも覚えがあるだろう。何も意図せず、そうでいて優雅かつ完璧に何かをこなした経験、「すべてがまるで当たり前みたいだった」という感覚を。
考え事をしながら仕上げた大量のキャベツの千切り。
問題が頭を通過することなく指先が計算しているような珠算。
「見えるぞ、私にも敵が見える!」一瞬先の敵や弾の軌跡まで分かるアクションゲーム。
そして、クライエントに向き合う中で不意に頭に浮かぶ質問。
これらはすべてセルフ2の仕業であろう。
集中しているけど集中しすぎていない。
過去と未来が飛び去って、「いまここ」だけに対応している状態。
フローとかゾーンとかいう領域もこういうことなんだろう。
ゴール達成には「何をするか」と同じ重みで「何をしないか」を考えることが必要だ。
ネタによっては何かをやめることでゴールに一直線、ということもある。
セルフ2発動の件はまさにそういうことだ。
では何をやめたら? それもアイデアはある。
ICCでは「直観を働かせるのを止めている3つの敵」という表現で扱うものだ。
まさに敵。インナーゲーム理論のひそみにならうと、私たちの最大の敵は私たち自身である。
ひとつは視覚的なもの。見ることに関係がある。
ひとつは体の感覚的なもの。身体の使い方に関係がある。
ひとつは聴覚的なもの。私たちが聴くことに関係がある。
さあ、ひもといていってみようか。
今回の私の結論。