さて、今日は何から手をつけるかな。
ん? フェイスブックの投稿にコメントがついてる。なになに・・・?
これは上水戸接骨院院長、澤畑先生の書き込みじゃあないか。
「人前であがらずにものごとを伝える」? 講演の予定でもあるのかな?
お困りのようだ。よし一肌脱ぐか!
オイ澤畑!
わあびっくりした! なんですかセンパイ。
人前であがらずに話す方法を知りたいだあ? 甘ったれるな!
色々やってるくせにホスピタリティの欠片もなし!
澤畑伸一郎
「痛みだけでなく、弱みまで克服する接骨院」上水戸接骨院・整体院院長。佐々木の後輩。使用キャラはウルフ・ホークフィールド。
まああいさつはこれくらいにして。どうした、結婚式のスピーチでもするのか。
実は今度ある療法の講師役を務めることになりまして。やるからには、
責任を果たしたいと。
そういうことっス。センパイのお知恵拝借。
見上げた志だな。よしわかった。まずはこの世は「空」だと考えるんだ。
そういう来世に期待的な奴じゃなくって。
実際「人前であがってしまう」という悩みを相談されることは多い。
そうでしょう。アンタみたいに自分の結婚式の司会までする人は珍しいよ。
だからこの場を借りて「人前であがる」について考えてみよう。
考えるだけでなく対処法も・・・。
皆までいうな。少なくともお前はすでに到達目標を示している。
というと?
自分で書いてるじゃないか。
って。
そりゃそうですよ。人前であがらずに物事を伝えたいって言ってるじゃないですか。
違う。言ってない。
(ついに狂したか)ですよね~。あ、私、急用を思い出しましたので、
よく見ろ。お前は人前であがらずに物事を伝える「自分になりたい」と言ってる。
ほんとだ。・・・でもそんな揚げ足取らなくても、
だからダメだって言ってるんだ!
何が!?
まあ聞け。ここからは実験だ。
今から俺がいろいろ言うから、自分の感覚の変化に注意を向けててもらいたい。Do you copy?
Copy that.
私は講義の時、人前であがらずに、物事を伝えたい。
・・・
私は人前であがらずに、物事を伝える。
・・・
私は人前であがらずに、物事を伝えることができる。
・・・
私は人前であがらずに、物事を伝えられる。
・・・
私は人前であがらずに、物事を伝える人間だ。
最後のが一番しっくりきますね。力が湧いてくるというか。
まあ先に自分でそう書いてるからな。本来必要のないプロセスだ。
なんですかこの文章の違いは。
「人前であがりたくない」といっても、解決した後に得たい状態は人によって違うものだ。
?
つまりだ、お前のゴールは
あがらないで参加者に伝える講義という「環境」、
あがらないで講義するというその場の実際の「行動」、
あがらないで人前で話すという「能力」、
自分は人前であがらずに物事を伝えられるという「信念」、
そのどれを得ることでもない。
人前であがらずに物事を伝えられる自分、
つまりアイデンティティを得たい、と言うとるのだ!
ドーン!
ぎゃああああああ!(と一応のっかる)
ああ、確かに。そこまで考えてたわけじゃあないですが。
問題解決や目標達成の効果的介入ポイントの見立てに使うモデルだ。
俺のコーチングの得意技でもある。
無意識だけど書き込みの表現に現れてるってわけですか。面白いですねえ。
よし、長い付き合いだ。五万円でいいぞ。
えっ!? 本来必要ないプロセスってさっき・・・。
対処法は別料金だ。
ホスピタリティの欠片もなし!
(つづく)
まとめ:同じ課題でも言語表現がその人の焦点を示す、かも。
【ちなみに情報】
環境、行動、能力、信念/価値観、アイデンティティ、
そしてアイデンティティを超えるもの・・・。