こんなご時世なので思い出したことがあります。とても恐ろしい話なのでみんな考えてみましょう。
・心筋梗塞で死亡した人の95%がAを摂取していた。
・がん患者の98%がAを摂取していた。
・強盗など、凶悪犯罪者の90%が、犯行前24時間以内にAを摂取していた。
なんとびっくり! この情報はデマではありません。本当にAはあるんです。
しかも今現在食べ物として普通に作り続けられています。あなたもそれと知らずAを食べているかもしれません。
あなたはAをどう思いますか。やはり禁止すべきでしょうか。
話は変わりますが
「認知的倹約家」という用語があります。
社会認知理論の考え方です。
私たちの情報処理能力には限界があります。そして脳みそは少しでも楽をしたいと思って(?)います。
だから私たちには、情報を与えられた時よーく深ーく考えず、つまり努力せずいままで上手く行った考え方、解決法で答えに飛びつく傾向があります。認知のショートカットキーのようなものですね。
それは行動経済学のいう
「システム1」と同じものかもしれない。
私たちは何かを考えるとき二つのシステム――システム1とシステム2を使っている、という考えです。
システム1は実体験や周りの状況、今までの考え方に基づいた思考のこと。素早いけれど知的な作業を通していないので間違いも多い。
つまり認知的倹約家のやりそうなことです。
それに対してシステム2は、認知のための努力を節約しないゆっくりとした思慮深い思考。より精度の高い答えを導き出せる可能性があります。
そう言う意味で、ジョセフ・オコナー氏はこうまで言っています。
「コーチはクライエントから素早く返ってくる答えに満足してはいけない。それはシステム1からの反応。コーチはクライエントのシステム2からの答えを促す質問をしなくてはならない」
と。
ひるがえって、
・心筋梗塞で死亡した人の95%がAを摂取していた。
・がん患者の98%がAを摂取していた。
・強盗など、凶悪犯罪者の90%が、犯行前24時間以内にAを摂取していた。
をシステム2で考えてみるとどうなりますか?
ほら、脳みそに節約させないで(笑) もう少しで形を成すチリチリした違和感をどんな言葉にしたら解消できるでしょうか。
ちなみに
Aとはご飯。炊いた白米です。
・心筋梗塞で死亡した人の95%がご飯を摂取していた。
・がん患者の98%がご飯を摂取していた。
・強盗など、凶悪犯罪者の90%が、犯行前24時間以内にご飯を摂取していた。
まあそうだよな、って感じ。
これはある実験のネタとしてテレビ番組の街頭インタビューに使われたもの。
そして私が「恐ろしい話」と言ったのは、ほとんどの回答者がシステム1で「禁止すべき」と答えたこと。
巷に広がるあの話題、このニュース、噂、伝聞、又聞き、憶測、SNSでの拡散……。
今こそ私たちのシステム2を働かせる時。倹約家というレッテルを返上し、認知的浪費家になるのはいまをおいて他にないのではないでしょうか。