「キサマ等のいる場所は既に我々が2000年前に通過した場所だッッッ!」
この言葉を発したのは烈海王という中国武術家。近代体育の結晶と言われた空手家を一撃のもとに下した後のセリフ。
あ、マンガの話です。人気格闘マンガ『グラップラー刃牙』。西洋で発達したスポーツ理論など、東洋でとっくの昔に実践されている!と烈さんは言っているわけです。
「でもこれって心理の世界でも同じだなあ」と言ったら、あなたはどう思いますか?
あなたは“占い”というものにどのようなイメージを持っているでしょうか。朝のテレビや雑誌の片隅にある「今日の運勢、水瓶座のあなたのラッキーカラーは……」とかそういう感じですか?
いえいえ違います。本来の占いはタロットカードでも占星術でも人相見でも、その道の専門家がクライエントと一対一で行うもの。
クライエントの置かれた状況、悩み、願望、そしてゴールを質問で明らかにし、その後占い師が専門とする技術を使って、タロットならカード、占星術なら星の並びが暗示する結果をクライエントのゴール達成にそった形で伝える(だから占い師の質問の段階でクライエントの心の整理がつけば、占いのプロセスが終了することもあります)。
これが本来の占いです……って、あれ? これって「カウンセリング」や「対人援助」と同じじゃない?
“占い”を「カウンセリング」や「対人援助」、占い師を「カウンセラー」に入れ替えてみるとどうでしょう。ほぼ同じ構造だということが分かります。
それを踏まえて。
今回ご案内するのは新作オンライン教材、中国の占術であり哲学でもある「易」をカウンセリングに活用するための
「クライエントを多面的に援助するための易占カウンセリング入門」
です。
易を応用したカウンセリングの事例の紹介やカウンセリングのどこに易占を取り入れるか。硬貨を使った易占の仕方やその結果の読み方・伝え方など、特に解釈・助言に役立つ「易占カウンセリング」の入門編をお届けします。
最後は易の研究から因果関係を脱却した「共時性」のアイデアに至ったC.G.ユングのことばで〆ましょう。
「易は、自ら問いを発する人に対してのみ、己自身を開示する」
一味違ったクライエントの援助法として「易」を活用していただければ嬉しいです。